ASM リヤタワーバーGT装着
「リヤタワーバーGT」は、華やかな形状をしたフロントと比較すると、一見純正タワーバーと同じように見えるただの横棒です。
純正補強バーと何が違うのか分からなくて、純正から交換する意味がないように思える人が多いパーツですが、実はフロントと同じぐらい凝った設計の補強バーです。
純正リアタワーバーは、ダンパーの取付点同士を連結しています。
「リヤタワーバーGT」はそれに加えて、左右固定プレートの取付位置とバーの高さが最大のポイントになっていて、強固な楕円パイプを低い位置に配置するレイアウトで、バーそのものの強度に加えて、ガセットプレートを追加することで、バーの動きを抑制しています。
ただ、単純に上から抑えるだけでは、下からの入力に対して十分な効果は期待できない形状ですが、側面に1箇所追加した固定穴によって、普通のタワーバーとは違いストラットタワー固定部分と横バーが溶接固定されるので、下からの入力に対して力が逃げません。
それに加えて、中央部分のパッチプレートで、力を受け止めるだけでなく、パッチを支点として左右ストラットタワーバーが引っ張り合い、反対側のアッパーマウントとメインフレームに力を分散するので、1箇所に負荷が集中することを防ぐように設計しているとのことです。
フロントタワーバーGTは、4箇所の取付点が左右お互い押し合って荷重を分散するのに対して、リヤタワーバーGTは、左右お互い引き合って荷重を分散しています。力の向きが正反対なだけで起こる現象は同じです。
ボディを本格的に作り込めば、タワーバーの基本設計によってはただの重量増になるかもしれませんが、サクシードスポーツ製のASM GTシリーズは、ジャストサイズのボルト穴で製造されていて、『遊び』をなくしています。
その効果は、「リジカラ」や「ASM強化サブフレーム」を装着したことがある人なら誰でも分かると思います。
そのため、一見シンプルですがレース現場から生まれた本物のボディ補強パーツを装着したシャーシに、サスペンションセットを合わせるとワンランク高い次元にまとめることが出来るので、『車格が上がったような乗り心地/質感』と感じるのかもしれません。
■取り付けた感想
- リヤ周りのボディ剛性アップを体感できた。
- ボディのしっかり感が出たのに乗り心地が良くなった。
- スペアタイヤ・スペアタイヤカバーも装着可能で、最終的にはガセットプレートだけが見えるさり気なさが良い。
ASMブログ A7075+64Titan
ASM GTシリーズ補強バーとは
ASM GTシリーズ補強バーは、F4のモノコックをゼロから設計できるレース界有数のエンジニアであるサクシードスポーツ市川さんの手によって1本1本丹念に手作りで製造されている製品です。
工場内は40度をはるかに超える中、1本あたりの製作時間は3時間以上、余計な逃げを作らず、全ての製品は治具上で確認をしながら溶接されており、事故車測定治具と呼ばれるほど高い精度を持っていて、補強パーツ本来の目的に特化した本物パーツです。
全ての工数を市川さんに頼っているため、機械による大量生産ができないそうです。
SUCCEEDSPORTS市川さんBODY+ASM SREダンパーキット2WAY IS-11の組み合わせを体感するまでは、『補強し過ぎは乗り心地良くない』と言うチューニングパーツの常識に囚われていましたが、実際に体感してみたらチューニングパーツとレーシングパーツの考え方の違いを、理解することが出来ました。
「補強パーツ=固くするもの」と言うのは、一般的なチューニングパーツの古い概念で、レースエンジニア市川さんが考案したGTシリーズはワンランク上で、F4のシャーシなどSUCCEED SPORTSのレーシングカーボディ製作も同じコンセプトで設計されているとのことでした。
入力を受け止めるだけではなく、分散することでメインシャーシ各部に負荷が集中することを防いで、本来の性能を引き出す効果があるのが、「市川式ボディ補強の特長」です。
- 視覚的インパクトならフロントタワーバーGT
- 乗り心地がマイルドになるリヤタワーバーGT
- ブレーキング&アクセルオンにダイレクト感が出るリヤロアアームバーGT
また、素材がステンレス製で錆にも強いので、降雪地区に住んでいる人も安心です。
ASM GTシリーズ補強バーは、一流の職人さんが一本一本丁寧に手作りで製造されている製品なので、相応の価格がするのも納得しますね。
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