車両系建設機械(解体用)運転技能講習を受講してきました
3月13日(土)に、「コマツ教習所 東京センター」で「車両系建設機械(解体用)運転技能講習」を受講してきました。1日間5時間コースで、費用は23,000円でした。
講習当日の日程は、8時に受付開始して、8時30分〜17時25分まで講習となっていました。
申し込みの時は、5時間と書いてあったので15時くらいに終わるだろうと予想していたのですが、実際には、午前中学科3時間、午後は学科試験、実技2時間、実技試験があって7時間授業になっていました。
学科の内容は、解体用のアタッチメント(ブレーカー、つかみ機、コンクリート圧砕機など)の原理や扱うときの注意点が大半で、力学や法律の問題も少しありますが、車両系建設機械(整地用)でも似たようなことを学んでいるので、最初の1・2時間目で、サラッと流していました。
昼休みは、55分間と他の講習と比べると10分ほど長めでした。
午後は、学科試験から始まりますが、学科試験に合格しないと実技講習を受けることが出来なくなります。
まあ、午前中の学科の授業を普通に聞いていれば出るところも教えてくれるので、ほとんどの人は合格出来るレベルの試験だと思います。
学科試験を終えて、数分で合否の発表があり、休憩を挟んでから、いよいよ実技が始まります。
あいにくの雨で気温も低くく、他の方が乗っている間外で待っている時は、かなり寒かったです。
実技の最初は、ブレーカーから始まります。
ブレーカーは、コンクリートの建物の解体などで目にされたことがある方がいるかと思います。
平成25年から制度が変わり、今まで車両系建設機械(解体用)技能講習では、ブレーカーのみ講習でしたが、つかみ機の事故が後を絶たなかったため、つかみ機も講習に加えられて、試験もつかみ機で行われることになったそうです。
ブレーカーに乗る前の安全確認は、整地と全く同じです。
課題としては、
- 前進して赤いコーンギリギリに止まる
- 目の前にある丸い目印にブレーカーを向ける
- 旋回して目の前にある黄色い鉄板の真ん中にブレーカーを押し当て2、3回打つ
- これを2箇所行って、最初の位置に元通りに戻る
というものです。
基本操作は、整地で運転したバックホウと同じで、ブレーカーを打つ時に足元のペダルを使います。
ちょっと足で触るだけで連続して、カンカンカンと打ってしまいます。
1回だけ打つというのは、かなり難しい感じでした。
今回は、出席番号が1番だったので、他の人の実技を見てから乗ることが出来ずにトップバッターで乗ることになってしまいました。
しかも、こういう機械に乗るのは3年前の車両系建設機械(整地用)の技能講習以来なので、乗り方なんてほとんど忘れていたので、かなりあたふたしながらの運転となりました。
私のように普段このような機械に乗ることがない方は、実技講習は車両系建設機械(整地用)の技能講習を修了している人たちしかいない関係上、すべてわかっていること前提で話が進んでいくことを頭の片隅に入れておいた方が良いかもしれませんね。
現に今回7人で講習を受けましたが、私以外の5人は現役のオペレーターで操作もかなりスムーズでしたし、もう1人の方も整地を取得してすぐ受講された方で、操作もスムーズでした。
自信のない方は、整地を取得してから間を空けずに解体を取るのが良いかもしれませんね。
ブレーカーが終わると、次はつかみ機で実技試験の練習にうつります。
試験課題は、乗り込んだ後(乗る前の点検・確認は忘れずに)
- ブレーカーの時と同じように赤いコーンギリギリまで前進して止まる
- 左右の安全確認をして、左か右に置いてある丸太をつかむ
- 反対側に旋回して指定された場所に優しく置く
- 最初の位置に元通りに戻る
というものです。
ちなみに、つかむ時・離す時は、ブレーカーの時と同様に、足元のペダルを使います。
練習時間は、ブレーカーは2回、つかみ機も2回行ったのですが、ちょこちょこ操作を間違えていたので、不安のまま実技試験となりましたが、なんとか合格することが出来ました。
いちおう、時間制限が5分となっていますが、機械操作に慣れていない自分でも全然余裕で時間が余りました。
個人的には、ブレーカーで実技試験するよりつかみ機での試験だったので助かりました。
講師の話では、中には落ちて再試験を受ける人もいるとのことでしたが、今回の技能講習は、全員合格でした。
ただ淡々と講習をこなしているように見えますが、重機を操作してみたいワクワク感より、久しぶりの運転なので不安な気持ちの方が大きく内心はかなりドキドキしていました。
ただ実際に、運転をしてみると講師の方の丁寧な指導のおかげで、楽しみながら運転をすることが出来ました。
ただ、自分の操作を外から見ていた人は、とろくてイライラしたと思いますが。。
車みたいに毎日乗って慣れているものと違って、普段乗れない大きな重機を「操ってる感」が新鮮で楽しいです。
もちろん仕事で乗っている大型トラックやバスも運転していて、楽しいんですけどね。
他にも車両系資格には、基礎工事用や天井クレーン、ガス溶接など現場系の技能講習はたくさんありますが、当面は新たに技能講習を受ける予定はありません。
講習費用も決して安くないですし、土木1級の学科試験の勉強でいっぱいいっぱいなので。。
興味のある資格はいっぱいあるので、土木1級が終われば新たなものに挑戦していきたいですね!
車両系建設機械(解体用)運転技能講習とは
機体質量3t以上の車両系建設機械(解体用)の運転作業に従事する方は、労働安全衛生法に基づく運転技能講習を修了しなければならないことが義務づけられています。
平成25年7月1日から法改正により解体用機械の対象が変更されて、労働安全衛生施行令別表第7の6号で規定されている解体用機械の対象が、法改正によりこれまでの「ブレーカー」に加えて、「鉄骨切断機」、「コンクリート圧砕機」、「解体用つかみ機」の3機種(以下、「鉄骨切断機等」)が新たに対象機種として追加されました。
「車両系建設機械(解体用)運転技能講習」の講習場所・費用
コース区分 | 現在保有している資格及び業務経験 |
---|---|
3時間 | 建設機械施工技士1級(ショベル系)又は2級(第2種)合格者 |
5時間 | 車両系建設機械(整地・運搬・積込み及び掘削用)技能講習修了者 |
11時間 | 建設機械施工技士1級(トラクタ系、ショベル系以外)又は、2級(第4種~第6種)合格者 |
14時間 | 大型特殊自動車免許所持者 不整地運搬車技能講習修了者 大型・中型・準中型・普通のいずれかの自動車免許所持者で、小型車両系建設機械(整地等又は、解体用) もしくは、不整地運搬車の特別教育を修了してから当該機械の運転業務経験が3ヶ月以上ある方 |
18時間 | 自動車免許のない方で、小型車両系建設機械(整地等、解体用)不整地運搬車の特別教育を修了してから当該機械の運転業務経験が6ヶ月以上ある方 |
34時間 | 車両系建設機械(基礎工事用)技能講習修了者 |
38時間 | 上記以外の方 |
「車両系建設機械(解体用)運転技能講習」は、全国都道府県の教習所で月に数回実施されています。代表的なものとして「コマツ教習所」、「キャタピラー教習所」、「コベルコ教習所」などがあります。
経験や保有資格によって3時間から38時間の7コースに分かれていますが、ほとんどの教習所では、「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」を修了している方向けの5時間コースのみ開催されているようなので、最寄りの教習所に問い合わせてみるのがよいでしょう。
料金は、5時間コースで2万円前後がほとんどのようです。
なお、「車両系建設機械(解体用)運転技能講習」の技能講習は、建設業の事業主向け助成金「建設教育訓練助成金」の対象となっているので、職場に確認してみるのもいいでしょう。
「車両系建設機械(解体用)運転技能講習」の受講条件・試験の難易度
「車両系建設機械(解体用)運転技能講習」は、18歳以上なら誰でも取得できる資格です。
学科試験は、他の技能講習の学科試験と同じくらいで、難易度はあまり高くはないです。
講習をきちんと受けていれば、試験には合格できると思います。
ただ、実技試験は、整地の技能講習を修了している人たちしかいない関係上、すべてわかっていることが前提で話が進むので、私のように普段バックホウなどの重機に乗ることがない方は、少し戸惑うところもあるかと思いますが、講習を受講したほとんどの人が合格しているので、真面目に講習を受講していれば大丈夫だと思います。
まとめ
車両系建設機械(解体用)運転技能講習は、建物の解体や切断などの業務に必要になる資格です。
主に建築会社、土木会社など建設現場、建物解体現場での解体作業や解体物のトラックへの積込等、 建設・土木業界で需要のある資格です。
他の車両系資格と組み合わせることで、幅広い領域で活躍できる可能性があります。
全国各地の教習所で受講出来ますが、経験や保有資格によって対応できる教習所が限られている場合があるので、受講時間や料金などあらかじめ確認しておくとよいでしょう。
コメント